『あんぱん』“千尋”中沢元紀が海軍少尉として再登場 週タイトル“だけど”を表す展開に

『あんぱん』千尋が海軍少尉として再登場

 NHK連続テレビ小説『あんぱん』第53話では、乙幹に合格した嵩(北村匠海)と彼を取り巻く戦局が描かれた。

 厩舎の不寝番をしていたものの、健太郎(高橋文哉)からもらったあんぱんの効果か居眠りをしてしまう。なんとか試験は受けられたものの、結果報告の場で居眠りを咎められる。居眠りの理由を説明しつつ、故郷の高知では「たっすい=いくじなし」と呼ばれていたという正直すぎる説明も。小倉連隊に配属された直後の嵩は、「いえ、はい!」などと、その場しのぎの返答をしそうになる瞬間もあったが、そのほうが殴られたり、自分の立場が悪くなると学んだのだろう。

 この正直な回答は、嵩の身を救うことに。小倉連隊内務班の班長・神野(奥野瑛太)と小倉連隊の中隊長・島(横田栄司)の計らいと試験成績の良さから、乙幹への繰り下げ合格を言い渡される。神野からの計らいかと思いきや、実は八木(妻夫木聡)からの口添えだったという。何かと嵩に目をかける八木の真意は読み取れない。しかし、八木自身が幹部候補生試験を受けないことで、静かな抵抗をしていることが明かされた。嵩のように気弱でいくじなし、明らかに軍隊に向いていない人物を昇進させることも、陸軍を少しでも変えたいという小さな抵抗なのかもしれない。

 ちなみに甲幹に合格していた場合、士官となり少尉、中尉、大尉と昇進し、嵩が合格した乙種の場合は下士官となり伍長、軍曹、曹長という流れで昇進する。当時、甲幹に合格したものは、早期に満州や中国の前線に送られる者が多かったそうだ。不寝番中の居眠りと乙幹合格は嵩の身を助けることにつながるかもしれない。

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